泡盛Q&A(2)

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国内最古の蒸留酒、泡盛。米を麹にして、この米麹と水だけを原料に全量一度に仕込んで発酵させ、単式蒸留器で蒸留したお酒です。
アルコールや添加物を加えない100%天然醸造なので、飲み口爽やかな芳醇な香りと深いコクのある味わいが特徴です。
そんな泡盛の素朴な疑問についてお答えします!

Q、泡盛の名前の由来は?
A、沖縄では、17世紀末から泡盛と名前が付けられる様になりました。当時、泡盛は本土の焼酎より度数が強く、注ぐ時に泡立つことから泡盛の名が生まれたという節があります。


昔から蒸留したてのアルコール度数を調べるため「泡を盛る」という技法があり、容器から容器に酒を移して泡立ち具合を見て度数の強弱や酒の良否が分かったといいます。
また、昔から琉球王家が下付した泡盛原料の中に粟があったのでその名が生まれたという説や、インドの凡語の酒を意味する「アワムリ」からきているという説もあります。

Q、何故、原料にタイ米を使うのですか?
A、硬質で長い粒が特徴のインド種であるタイ米は、麹菌の食い込みが良く、酒にコクと旨みをもたらします。砕けた状態の破砕米を使用するのは、このような効果をより高めるためです。
もともと泡盛はジャワ種の沖縄米や粟で造られていました。明治以降、唐米やシャム米、台湾米、サイゴン米も使われました。それぞれを試した結果、タイ米が泡盛造りに最も適していると分かったのです。

Q、甕貯蔵されることが多い泡盛の古酒。ビン詰めでも古酒になりますか?
A、ビン詰めでも古酒になります。
ビン詰めの場合、アルコールと水が混ざり合うことでまろやかな味になるのは甕貯蔵と同じです。しかし泡盛が呼吸して起こる香味成分の変化は、密封されているため甕よりも変化しにくい面があります。
甕貯蔵の泡盛は濃醇な香味が特徴。反面、ビン詰めの泡盛は軽快な香りで味は淡麗、かつアルコールが慣れたようなまろやかさがあります。お好みに合わせて、貯蔵別に飲み比べしてみてはいかがでしょうか?

Q、泡盛の熟成方法である、仕次ぎ(しつぎ)とは何ですか?
A、仕入ぎ(しつぎ)とは、味に活力が無くなった古酒を活性化させるための技法です。
古酒を数年置きに仕込み、一番古い古酒である「親酒」の減った分を二番目に古い古酒へ注ぎ足し、二番目に古い古酒には三番目の古酒を足します。
このように、年の近い古酒同士を掛け合わせ酒質を活性化させながら、なおかつ何年経っても量が減らないという合理的な保存方法なのです。
沖縄では古いもので100年~200年間保存されている古酒もあります。
古酒の風味を損なうことなく一番美味しい状態を保ちながら泡盛の魅力を楽しむ。古酒を育て、次世代に残していきたいという先人達の想いが伝わってきます。

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