生酒を味わおう!

LINEで送る

もうすぐ蔵開きの季節がやってきます。新酒が登場するこの時期に、ぜひ味わって頂きたいのが、生酒です。

生酒と聞いたことがあるけれど、何が生なの?生貯蔵と何が違うの?と疑問に思う方もいらっしゃるはず。そこで今回は生酒の製法と特徴についてお話しします。

通常の日本酒は品質を安定させるために、お酒を搾った後、酵素の働きを留め火落ち菌などを殺菌するために、火入れと呼ばれる低温加熱殺菌を2回行います。(下図①)

この火入れの違いが生酒、生貯蔵などの違いのポイントとなります。

火入れを全く行わないお酒を生酒と呼びます。これに対して、2回の火入れのうち、2回目だけを行うお酒を生貯蔵、1回目だけを行うお酒を生詰め酒と呼びます。(下図②)

火入れを行わない生酒は、瓶内で酵素や微生物が生きているため、流通や保管に細心の注意を払わなければならず、昔は蔵元に行かないと飲めない貴重なお酒でした。

フレッシュで新鮮な味わいを楽しめる生酒は、酒内で酵素が生きているため、その分旨味などが多く含まれており、濃い、甘いなど「旨口」と表現されることが多くあります。また、製品によっては炭酸ガスを多く含んだものもあります。
その反面、劣化が早いなどのデメリットもあり、冷蔵流通や保管技術が向上した今でもまだまだ広く流通しているとは言えないお酒です。
だからこそ、できたての新酒が味わえるこの季節にぜひ味わって頂きたいお酒。

もちろん蔵元や製品によって特徴は様々ですが、ぜひ普段良く口にするお酒と、火入れのないできたての味わいを飲み比べてみられてはいかがですか?

これから春先に向けて、蔵開きや各種イベントが続々と開催されます!お酒好きな方はもちろん、ご興味のある方は、ぜひ参加してみて下さい!

図① 生酒とは
図① 生酒とは
図2 生酒とは
図2 生酒とは