個性あふれる原料芋 紫芋―ムラサキマサリ・エイムラサキ編

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ひとえに芋焼酎といっても、原料となる芋の品種は様々。
このコラムでは、そんな原料芋にスポットを当てたいと思います。

第1弾は、紫芋の品種、ムラサキマサリとエイムラサキから!

ムラサキマサリは「赤霧島」、エイムラサキは「赤薩摩」の原料として有名ですよね。

どちらも紫芋となり、芋の肉色は、その名の通り「紫」
ブルーベリー同様植物に含まれるポリフェノールの一種アントシアニンをたっぷり含んでおり、アントシアニンはその強い抗酸化作用により老化防止、血液サラサラ、目の健康を維持する働きが大きいといわれています。

紫色が印象的な紫芋ですが、商品名に「赤」がつく焼酎を目にします。
これは、アントシアニンと麹が反応し、もろみが赤くなることから由来しているものもあるそうです。

余談ですが、同じく焼酎の原料になる「ベニアズマ」などに代表される紅芋があります。
こちらも名に「赤」とつく焼酎が多くありますよね。
しかし、紅芋を使用した焼酎はふかし芋のような香り、ムラサキマサリなどの紫芋を使用した焼酎は上品な果実香と香りに違いが出てくるそうです。

話を戻して、まずムラサキマサリとは、

ムラサキマサリ
サツマイモの品種の一種で別名「農林54号」
高アントシアニンの「アヤムラサキ」と収穫性、澱粉価の高い「シロユタカ」の組合せにより育成され、それぞれの特性をあわせ持っています。
その色素の濃さを生かし、主に加工食品用として使用されています。

では、そんなムラサキマサリを原料とするおすすめ焼酎をご紹介いたします♪

恒松酒造本店(熊本) 紫王道 25度
年1回の数量限定出荷。2次仕込みで香りを高め、蔵元の特徴無濾過仕上げにより、焼酎の旨味が充分に残った焼酎。
恒松酒造本店(熊本) 紫王道 25度
堤酒造(熊本) 黒麹むらさきいも 25度
黒麹が加わることにより、上品な味わいにフルーティな香りと深い味わいを合わせ持った焼酎。
堤酒造(熊本) 黒麹むらさきいも 25度
明石酒造(宮崎) 明月まさり 25度
年1回の数量限定出荷。フルーティな香りと、すっきりとした飲み口、後をひくような甘みが特徴の焼酎。
明石酒造(宮崎) 明月まさり 25度

霧島酒造(宮崎) 芋麹焼酎 吉助赤 25度
芋本来の味わい・香りを持つ芋麹焼酎。濃厚な甘みと香りが際立つ優美なテイストの焼酎。
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次に、エイムラサキ(頴娃紫)

エイムラサキ
鹿児島県南部でも上質なサツマイモの産地で知られる頴娃町で収穫される希少な芋
上品でクセのない甘さが特徴で、通常は製菓用として珍重されます。

では、そんなエイムラサキを原料とするおすすめ焼酎をご紹介いたします♪

光武酒造場(佐賀) 頴娃紫 魔界への誘い 25度
年1回の数量限定出荷。黒麹かめ壺仕込みで造り、貯蔵。まろやかで上品な甘みと、果実を思わせる甘い香りが特徴の焼酎。
光武酒造場(佐賀) 頴娃紫 魔界への誘い 25度

濱田酒造(鹿児島) 紫薩摩富士 25度
甘酸っぱい香りと軽快な味わいが特徴の焼酎。フルーティな香りと濃い甘みを楽しめます。
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さて、上品な甘みと、気高い香りを合わせつと言われるこれら紫芋を原料とした焼酎たち。
同じ原料芋を使用していても、焼酎そのものの味わいは造り手によってその特徴は大きく変わっていきますよね。
そんな原料そのものの味と、技の違いを感じながら焼酎を楽しむのもオツですね。