守り続けたい名水 ~仕込み水と前割り焼酎~

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日本は昔から水が綺麗で豊富にあると言われていて、全国のいろいろな場所に「名水地」*と呼ばれる地域が存在します。
名水地には必ずと言っていいほど酒蔵が集まっていて、非常に良いお酒が造られています。

日本の地下水は、一般的に硬度の低い軟水ですが、これは日本の地層はマグマが冷え固まった火成岩で形成されていて、山から海岸までの傾斜が大きく、地下水にミネラル分が溶け込みにくいためです。
名水地と呼ばれる地域の方々は、この水を守っていこうと長年、努力をしてこられました。しかし、都市開発等により水源地が汚されてしまったり、水が枯れてしまったりする危機にさらされているところも少なくありません。

私たちは今までほとんど苦労をすることなく、良質で豊富な水を得ることができました。これからもそうであるために、先人が守ってきた名水を保全していくとともに、良いお酒が作り続けられる環境を残していくことが必要ですね。

ところで、ちょっと前の2011年から2012年にかけて、様々な蔵元さんから前割り焼酎が発売されたことは記憶に新しいですよね。
冷蔵庫でそのまま冷やして、またはオンザロックで、、など「手軽に楽しむ」をコンセプトに、度数は10~18度と、焼酎の仕込み水を用い仕上げられた前割り焼酎。

前割り焼酎

ちなみに「前割り」とは焼酎を事前に水で割っておくことです。
飲む直前に水で割るのに比べて焼酎と水がよくなじんでまろやかな味わいになるといわれています。

これらの前割り焼酎は、前割りの旨さの特徴を充分に生かし、なおかつその焼酎に最も相性の良い仕込み水で割られているという、簡単には味わえない楽しみを手軽に存分に味わえる焼酎なんですね。

味わってみたいけど、、
なかなか前割りは面倒だ。
仕込み水で割ってみたいけど、そんな簡単に手に入らない!!

そんな問題を一気に解決してくれる一石二鳥の焼酎。

焼酎好きの方は、ぜひ一度は前割りのまろやかな旨さを試していただきたいものです。

*環境省のホームページで「名水百選」が選定されています。
選定に当たっては、対象として「地方公共団体等においてその保全に力を入れているもの」が、判定条件として「地域住民等による保全活動があること」が基準とされています。