鹿児島県大口市。この地は「焼酎発祥の地」として名高く全国でも有名な場所です。
今回は、大口市が「焼酎発祥の地」と呼ばれる由縁を探しに探訪しました。

鹿児島県大口市は、鹿児島県本土の最北に位置し、鹿児島県・宮崎県・熊本県の3県8市町村に接している盆地で、夏は暑く、冬は「鹿児島の北海道」と呼ばれる程寒い、四季の移り変わりを肌で感じる事ができる場所です。
また、鹿児島県の中で唯一、「海」を持たない市なのです。
 



昭和29年の解体工事中に400年以上も昔の宮大工が残した落書き(棟木札)が発見されました。
内容は、「神社の神主がケチで一度も焼酎を飲ませてくれなかった。作次郎・助太郎」で、永録二年(1559年)の年号となっていました。


小さいながらも厳かな雰囲気の漂うこの神社こそが、焼酎発祥の地と言われる由縁になった郡山八幡神社(こおりやまはちまんじんじゃ)です。

 


実はこの棟木札、日本で「焼酎」という文字が登場する最古の資料であることがわかり、室町時代当時から、すでにこの地方では焼酎が飲まれていたことが裏付けられ、この事こそが、鹿児島県大口市が焼酎発祥の地と呼ばれる由縁となりました。

歴史的にも大変貴重な神社で、国の重要文化財にも指定されています。

 

これが、発見された棟木札です。
(大口市焼酎資料館「木樽」所蔵)
札には、
「永禄二歳八月十一日 作次郎  鶴田助太郎
其時座主は大キナこすてをちやりて一度も焼酎ヲ不被下候
何共めいわくな事哉」
と書かれています。
 

このお洒落なログハウス、実は郡山八幡神社に隣接している焼酎資料館なのです。
「木樽(きたる)」と名付けられた資料館には、焼酎の歴史・文化などが満載で、さすがに焼酎のルーツとも言える大口市ならではだと感激しました。

普段はあまり見ることの無い「焼酎の世界」を、身近なものとして楽しく体験できる施設も準備されています。

もちろん、郡山八幡神社で発見された棟木札も納められています。


伝統的な焼酎作りの作業場を原寸大で再現しています。
昔は、この装置で蒸留を行い、焼酎を作っていました。原寸大で見ることができるので、迫力もあり、当時の作業状況が目に浮かぶようでした。

 

また、驚いたのは道具の全てに年季が入っていることです。
杜氏さんが使い込んだあとが、はっきりとわかり、焼酎にかけた杜氏さんの熱い想いが伝わってきて、当時作った焼酎が飲みたくなりました。
※焼酎資料館の中には、現代の焼酎の作り方コーナーもあります。両方見ると時代の流れを感じる事ができ、益々焼酎への親しみが湧いてきました。

■焼酎なんでもコーナー
焼酎の旨い飲み方の紹介、これは、伝統的な飲み方だけでなく、カクテルの作り方も紹介されていて、新し い焼酎の一面を見る事ができたり、パソコンを使って焼酎に関するQ&Aが楽しめたりと、ホントに楽しい時間を過ごすことが出来ます。

■その他にも、九州の焼酎紹介や、大口市の焼酎のエピソードなどを紹介しているコーナーもあります。
 
 
●JR 博多駅から水俣駅まで特急で約2時間15分、水俣駅からは特急バスに乗り換えて約45分。
●車 鹿児島から、1時間30分。
福岡からは、高速道路を利用して3時間強です。九州自動車道を「栗野I.C」で降りて、手前の「人吉I.C」で下車した場合、国道267号線を大口方面へ50分。
●バス 鹿児島空港から特急バス定期便で約60分。水俣〜大口定期便も5便あります。