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【お蔵探訪記】雲海酒造 五ヶ瀬蔵に行ってきました~その1~

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九州道、御船インターを降りて九州の中心部高千穂へ車を走らせること一時間。
九州山地の山間に、雲海酒造五ヶ瀬蔵はあります。
工場の裏手はすぐ山になっており、正面には清らかな川が流れる自然豊かな土地で、日本で初めての本格そば焼酎は生まれました。
蕎麦は、寒冷地である五ヶ瀬の土地でも栽培できるため、この地の名産品となりました。

五ヶ瀬蔵はS53に完成後、本格そば焼酎発祥蔵として 本格そば焼酎生産の中心を担っています。

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使用する原料の仕入れは1日で総量15トン。全ての原料は、独自の入荷基準と照合し、トラックから降ろす前に厳しいチェックを受けます。
新しい蕎麦の実は、青い色をしています。

仕込水は祇園山からの清冽な伏流水で、弱アルカリ性の軟水。割り水にも使用しています。

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川沿いの限られた敷地に建てられた蔵の為、3階建になっています。また、効率よく生産するため、建物の形に合わせ設備を特注したそうです。
こちらの装置も勿論特注。原料の洗いから蒸しまでを一気に行えます。

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仕込んだ直後の酒母
品温によって調整を入れ、酵母が元気で活動しやすい環境を整えます。

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仕込んで5日後の酒母
酵母が増殖し、香りのよい落ち着いた状貌です。

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こちらは、2次もろみのタンク。この蓋の下に45トンタンクが16本あります。
ものすごい勢いで発酵していますので、酸欠注意!の看板があり、一面にそばと麹の甘い香りが漂います。
タンクの中では、酵母の働きでぶくぶくと泡が立ち、自然に対流が起きています。
白麹は華やかで甘い香り、黒麹は華やかでスパイシーな香りがします。

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完成が楽しみですね。

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こちらは蒸留機。現在は主に減圧蒸留をしています。
減圧して低い温度で蒸留させると、軽い味わいのものが出来ます。初垂れは60度以上。
冷却水も勿論、祇園山系の地下水。水温は年間を通して15度前後だそうです。

その2に続く~