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【お蔵探訪記】雲海酒造 五ヶ瀬蔵に行ってきました~その2~

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【お蔵探訪記】雲海酒造 五ヶ瀬蔵に行ってきました~その1~はこちらから

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蔵と裏手の山の間には蒸留後の焼酎を貯蔵するタンクがあります。
1本、18万リッター。1升瓶で約18万本分です。蔵全体で約225万本分の本格しょうちゅうを貯蔵・熟成しています。


25度のままで1人2杯飲むとして、タンク1本は50万人分!写真ではわかりにくいですが、ものすごく巨大なタンクです。

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クリーンルームでは、出来上がった焼酎の充填からシュリンク、ダンボールに入れてパレット積みまで、全てがオートメーションで行われます。
手前に見えるウェイトチェッカーで充填量をチェックしています。細やかな部分の最終チェックは、人の目で行っています。

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試験・分析室です。
そばは勿論、麹に使用する麦や米などは仕入れ日ごとにサンプルをとり検査を行っています。

雲海酒造の有川工場長、菊池次長、甲斐係長にお話しを伺いました。

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写真は左から、菊池次長、有川工場長、甲斐係長

「酵母は自然界に多種多様に存在しており、夫々特徴を持っています。わかっているものだけで350種。実際の種類ははかり知れません。その中で酒造りに使える酵母は極わずか。研究を重ねて、目的の酒質を得るために発酵や香りを生む酵母を見つけて行きます。
五ヶ瀬で造られている「吉兆雲海」には、宮崎県の日向灘から採取された雲海酒造独自の『日向灘黒潮酵母』を用いています。」

「『そば焼酎雲海』は、雲海酒造が守り続けている味。
華やかな甘い香りとすっきりとしたキレ味が特徴です。水で割るのがもったいない程で、特に20度は是非ロックで味わっていただきたい逸品。
大手だからこそ変わらない味を提供し続けています。
また、『そば焼酎雲海 黒麹』や『吉兆雲海』など、新しい味にもチャレンジしています。」

「何百の工程が全て1つになって焼酎が出来る、目立たない所の積み重ねが焼酎造り。衛生面も含め「何の為にやるのか?」
という事を常に大切にし毎日の作業を気を抜かず真摯に続けることで、お客様に喜んでいただける焼酎を提供させていただくことができます。」

「伝承された技術を守りながらも、更に高い品質を目指して、何度も試行錯誤して少しずつブラッシュアップしていくしかありません。
他の蔵の蔵人と定期的に集まって意見交換をしています。
清酒、ワイン、焼酎と広い分野で技術交流ができる事が雲海酒造の強みです。
伝承や慣習が多い中で、本筋を守りつつ更に良いものづくりを目指して工夫をしています。」

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現在、首都圏や大阪などで女性を中心に「そば&ソーダ」が人気が出ており、女性が手に取りやすいポップなパッケージであったり、小容量の商品が好調のようです。
雲海酒造では、勿論、乾杯は「そば&ソーダ」!
また、四つの蔵(五ヶ瀬蔵、綾蔵、高岡蔵、出水蔵)ともに熊本国税局酒類鑑評会で高い評価をいただいており、それが蔵の誇りになっていると伺いました。

最後に、そば焼酎と合わせたいおすすめ料理は?とお聞きすると、
「そば焼酎は何の食べ物にも合いますが、やはり季節のものと合わせてほしいですね」との事。

今回訪問させていただいて、そば焼酎のパイオニアとしての雲海酒造さんの自信や、商品への真摯な取り組みを目の当たりにする事ができました。

お忙しい中、取材にご協力いただき、ありがとうございました!