菊水酒造 二王子蔵

【お蔵レポート】菊水酒造に行ってきました。その1

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2015年3月、新潟県新発田市、菊水酒造株式会社に行って参りました。
米と水に恵まれた新潟の地で、130余年にもわたりお酒造りをしている蔵元です。

菊水酒造株式会社 新潟県新発田市島潟750番地

二王子岳を望む菊水酒造

訪れた日は、前日の大雪の影響で一面雪景色。
製造蔵「二王子蔵」の由来となっている「二王子岳」は残念ながら霞んで見ることはできませんでした。

お話しを伺ったのは、5代目となる髙澤社長。
造りだけでなく、酒文化の伝承と創造に力を注がれており、その想いを語っていただく姿にとても精力的で聡明な印象を受けました。

菊水酒造代表取締役髙澤社長
「良いお酒を造る」それは酒造りに携わる者にとって、当たり前で絶対的なミッション。

お酒は美味しいもの、楽しいもの、和むもの。お酒があることで、生活に彩りがでる。
そういった「お酒とともにある楽しい生活」を提案していかなければいけません。

私たちが行っていかなければならないのは、モノ造りの先のコト造り「いいコト造り」です。

「いいコト造り」とても印象的な言葉です。

その言葉が示す通り、菊水酒造さんでは様々な試みがなされています。

敷地内には「酒文化情報資料室」という施設があります。
こちらでは酒文化、食文化に関する資料や、お酒を楽しむ酒器などが多数展示されており、積極的に文化研究が行われいます。

酒文化情報資料室
酒文化情報資料室

そして今菊水酒造さんでは、瓶詰めを行う製品棟が新設されています。竣工は2015年5月予定。
製造ラインを全て一本化するため2013年には製造の「二王子蔵」も新設されました。
次の世代に良い蔵を残すために、髙澤社長のもと、大規模な設備投資が行われています。

造り、文化を研鑽し、常に未来を見据えた「モノ・コト造り」をされている、とても魅力的な蔵元さんです。

今回は、そんな菊水酒造さんの造り一連を見学させていただきました。
「蔵内どこでも、あるものは全て撮影OKです。設備や技術など良いものはどんどん広めていきたいので」と髙澤社長から寛大な撮影許可が。

お言葉に甘えて、くまなく拝見!

まずは、「酒文化情報資料室」にあった面白い酒器をご紹介。

洗盃
盃洗・・・盃を洗うための器。
昔は一つの盃でお酒を交わす習慣が多く、返盃のときにすすぐために使われていたそうです。
親子や夫婦などの間柄では洗う必要がなかったことから、「水いらず」という言葉の語源になっているそうですよ。

酒器
「一升・五合・唄」などが書かれたサイコロ
お酒の席でこのサイコロを振って遊ぶそうです。

盃台
盃台・・・盃を置くためのもの。
昔はテーブルなどなく、盃を床に置いてお酒を飲んでいたので、そのために作られたそうです。

昔のチラシ
昔のチラシ
本物からレプリカまで。見るだけでなく、テーブルマットとして使ってみたり。
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他にも変わった盃や徳利、昔のポスターなどありとあらゆるものがズラリ。
とっても楽しい場所です。

もちろん蔵の中も見学させていただいたので、
その模様は次回レポートにて!