本格焼酎講演会
本格焼酎の今後の可能性 講師赤松健一郎様(三和酒類株式会社 代表取締役専務)
   

※講演の内容を要約したものです。

■国の資料から見る本格焼酎の現状
 全国酒類消費数量から焼酎の推移を年度データから見ると、本格焼酎の消費は昭和50年台にブームがおこり数量も延びました。その後一度は落ち込みましたが、平成12年度では人気が復活して以前のブーム時よりも数量は延びております。>>詳しくはこちら
全国焼酎消費数量も、平成12年度では甲類228万石・乙類179.7万石となっており、昭和50年代のブームの時よりも高い推移をみせています。>>詳しくはこちら
福岡県の酒類消費数量構成比をみると、焼酎・発泡酒以外の酒類に関してはどれも減少傾向にあり、特に清酒の落ち込みが目立っています。>>詳しくはこちら
 それでは全国の中で、甲類と比べ本格焼酎(乙類)がどの程度飲まれているか地域別に見てみましょう。>>詳しくはこちら
昭和53年の段階では、ほぼ九州だけしか本格焼酎は飲まれていませんでしたが、平成3年になりますと関西地域までの広がりをみせています。それが平成12年になると、日本海側は富山県・太平洋側は愛知県まで甲類よりも本格焼酎の方が多く飲まれていて、今後更に本格焼酎が今後更に東へまたは北へ上っていく可能性が高いと思っています。
 このことから酒類全体の消費数量自体はさほど変化をみせておりませんが、本格焼酎の前線は確実に大きくなり、今後も北上していく事が言えると思います。
 では、本格焼酎を主要4品目の原料別に見てみると、現在は「麦」焼酎が多いようで全体の57%程度を締めています。次いで「芋」焼酎20%・「米」焼酎17.4%・「そば」焼酎6.4%と続いて参ります。
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以上が、国税庁などが発表した資料から見る事ができる焼酎の状況でございます。


■三和酒類が調査した本格焼酎の嗜好
ここから先は、私ども三和酒類が調査した資料をもとに本格焼酎を見て参りたいと思います。
まずは、全国の消費者の方々を対象に実施した調査結果を見ますと、焼酎の飲用方法は地域毎に格差がありますが年々変化をみせており、全体的に見ますと「飲み方の多用性」が本格焼酎の普及に繋がっていると言えるのではないかと思います。
また焼酎が飲まれる理由としては「味が良くて」「くせが無く飲みやすい」ということがあげられるようです。
焼酎を購入する際、銘柄を選ぶ基準として「原料」にこだわるという傾向が強いようです。有名な銘柄で焼酎を選ぶという事ではなく、原料が麦なのか芋なのかなどで選ぶ方が多いという事が言えると思います。
次は、本格焼酎の飲み方に関してですが、どのような飲み方を好まれているのかと言うことを調べてみました。お湯割り・水割り・ロック・その他様々な飲み方がありますが、「お湯割り」の人気が高いようです。ですが反面最近では「水割り」を好む方が増えてきているのも事実です。「水割り」をされる方は、水にもこだわりを持っていて、ご家庭で飲まれる際にも、より美味しい水を選び「水割り」にしているようです。
これは私どもメーカーとしては大変ありがたい事で、お湯割りにしても水割りにしても焼酎をより美味しく飲んで頂けているという事ですから、まさにメーカー冥利に尽きるわけです。ですから出来ればチューハイのような割り方ではなく、焼酎の香りを楽しんで飲んで頂きたいという望みを持っている次第でございます。だからこそ、既に水割りなどで飲まれている方は、このまま続けて頂きたいなと思っているわけです。 という訳で、本格焼酎には多様な飲用が出来る事が特徴になっているわけですが、実際に他の酒類と比較してみました。
まずは清酒のように、温かく、味・香りを楽しむという飲み方を焼酎では「お湯割り」で実現し、ウィスキーのようにひんやりと飲むには「水割り」ができ、チューハイやリキュールのように低アルコールで軽く、または喉の渇きを潤したり、とりあえずという感覚で楽しんだりといった場合にも、「自由な濃さに」割って飲む事ができるという訳です。>>詳しくはこちら

※三和酒類様独自の社外秘資料を用いての講演でしたのでホームページでの資料紹介は一部差し控えさせて頂きました。

■三和酒類のブランド
私ども三和酒類は、「企業とお客様を繋ぐ絆であり、求め続けられる仕組み創り」を企業としてのブランドとしております。やはりお客様に信頼して頂く事が大切な事であり、私自身も信頼・信用という事を本当に大切だと思う事が最近でも良くあります。そしてお客様から飲み続けられる・愛され続けられる事を求めています。
そのためのテーマが3つあります。それは「品質」「信頼・安心」「オリジナリティ」です。そのテーマが全て"お客様の満足"に繋がっています。この"お客様の満足"こそが、三和酒類のブランドの核になっているのです。

赤松健一郎様(三和酒類株式会社 代表取締役)
赤松 健一郎様(あかまつ・けんいちろう)
三和酒類株式会社 代表専務取締役

昭和24年5月27日生まれ 慶應義塾大学法学部中退
昭和50年4月 三和酒類株式会社入社
平成9年10月 三和酒類株式会社 代表取締役専務就任
現在に至る

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