焼酎ニュース
鹿児島県西之表市「からいも特区」申請: (2004/01/28)

鹿児島県西之表市は同市南部の中割地区(約1250ヘクタール)を対象にサツマイモのブランド化や雇用創出を目的とした構造改革特区「からいも特区」(仮称)の認定を申請する方針を明らかにしました。市が借り受けた遊休農地をサツマイモなど栽培する企業に貸し付ける計画です。

芋焼酎ブームなどの追い風もあり、鹿児島県や関係業界と連携して種子島産サツマイモのブランド化につなげたいという意図があります。伝統あるサツマイモの特産ブランド化が自治体と企業の協働で始まります。

「サツマイモ伝来の地」として知られる鹿児島県西之表市種子島。
種子島のサツマイモ栽培は1968年、領主、種子島久基が琉球から導入したのが始まりとされています。同島への伝来から300余年、県内の畑作では主役に成長しました。

同市によると、同地区では過疎・高齢化の進行で農業人口が激減。これに伴い1994年には約4ヘクタールだった遊休農地が2003年には約36ヘクタールに広がるなど農業の担い手確保が急務となっています。

特区として認定を受ければ、農業生産法人以外の企業・法人でも農業担当役員の設置や
同市との協定締結など一定条件を満たせば、区域内の遊休農地を借りて耕作することが出来るのです。

耕作品目として青果用やでんぷんなどを取り出す工業用サツマイモを想定。
在来種である「種子島紫」「安納いも」に由来するサツマイモの栽培などが貸与の条件となっています。

5年後までに315社が参入し、遊休農地の解消や15人程度の雇用創出、約1億2千万円の農業粗生産額増などが見込まれます。