焼酎ニュース
焼酎の900ml瓶を再利用 環境問題への取組み開始: (2004/03/31)

ワンウエイ瓶(使い捨て)から繰り返し使えるリユース瓶(再利用)へ。

すでに1800ml瓶(一升瓶)やビール瓶で行われている瓶のリユース(再利用)を焼酎の900ml瓶にも取り入れる事業が始まります。

この事業は、水俣市浜松町の瓶リユース・リサイクル業「エコボ水俣」(田中商店水俣営業所)と環境省の外郭団体「環境生活文化機構」(東京都)が提案した「南九州における900ml茶瓶の統一リユースモデル事業」説明会で発表されました。4月から南九州三県(熊本、宮崎、鹿児島)で始まります。

現在、南九州の焼酎・清酒メーカーは約240社あり、その中で900ml瓶を使用しているのは144社で、全体の60%を占め、その使用本数は1,100万本になります。しかしほとんど全てワンウエイ瓶(使い捨て)で、大半は埋め立て処分するか、破砕して再生瓶の原料にしているのが現状です。

統一リユース瓶は、回収して洗浄すれば、繰り返し使えるように設計されています。ガラス瓶は、原料採掘から瓶製造、流通、飲料消費、廃棄までの一生の間に、環境汚染物質、廃棄物を発生し、大量の資源エネルギーを消費します。統一規格のリユース瓶は、繰り返し使えば使うほど、これらの環境負荷を抑制することができます。

統一リユースびん回収システム

今回の計画では「R」の文字が入った統一規格の茶色の900ml瓶を4月初旬から製作し、先ずは鹿児島県大口市の大口酒造協業組合が使用し、中旬から出荷を開始します。同社では、現在「黒伊佐錦」等4銘柄の900ml瓶を年間約110万本出荷しており、この統一規格の瓶を導入することによって9割以上が再利用出来るようになるといいます。

空き瓶となった統一リユース瓶は、酒類販売店が消費者から1本5円で買い取ります。

先ずは南九州。そして全国へ。地球環境の負担を軽くするリユースシステムは、今後その展開が期待されます。
 
黒伊佐錦