焼酎ニュース
泡盛 古酒事情について:(2005/8/2)

沖縄の酒、泡盛。

その泡盛の古酒の年数表示や生産履歴を厳格化する泡盛業界の自主基準導入より1年強が経過しました。

「古酒」とは・・

クースとも言う。3年以上寝かせた泡盛を指し、古いほど価値が増す。従来は、「古酒」が51%以上の比率で含まれれば年数表示が出来た。(例・「○○古酒5年」)しかし、5年古酒と表示されていても、5年ものの古酒がどれだけの割合で混和されているか分からずあいまいであった。
そこで2004年6月から導入された新基準では古酒100%でなければ混和率を表示するか、年数を冠さず「古酒」としか表示出来ないルールにした。
例)5年もの古酒100%→「○○5年古酒」
  貯蔵期間が3年を超える古酒が51%以上→「○○古酒」

※「○○」には銘柄名が入ります。



自主基準導入以前の古酒銘柄のうち、半数以上が姿を消すなど全体的に品薄感があります。県酒造組合中央会によると、古酒の品薄状態は基準導入や戦略的な出荷調整の他、焼酎や泡盛ブームを背景に5、6年来続いている県外出荷の急増に生産が追いつかない「原酒不足」も要因です。

蔵元の中には、「泡盛の魅力の一つとして古酒がある。古酒は寝かせるほどまろやかになり、おいしくなる。」という声も聞かれます。業界としてもむやみに増産するのではなく、この基準を守り通し、古酒の商品価値を高めようとしています。

2005年7月には香港にて沖縄泡盛試飲商談会を開催。泡盛単独では初の海外商談会となりました。

2007年には、沖縄特別措置法のよる35%の酒税軽減措置が終わりとなります。泡盛業界は、この措置によって優遇されている側面もあります。この特例措置がなくなっても、他のお酒と競争していけるだけの力を業界全体で蓄えておく必要があります。