焼酎ニュース
ビールメーカーの焼酎事業参入事情:(2006/8/24)

サッポロビールが焼酎乙類製造の新会社を設立しました。

株式会社林田商店の発行済株式を譲り受け、福岡県久留米市田主丸(たぬしまる)町に本格焼酎の製造子会社「楽丸(たのしまる)酒造」を設立しました。

キッコーマン株式会社の焼酎事業を買収し、メインブランド「トライアングル」をリニューアル発売(2006年4月)するなど、甲類焼酎の販売を積極的に取り組んでいましたが、このたび、乙類市場にも本格的に参入していく運びです。乙類商品は2006年内に発売予定です。

ビールメーカーでは、すでにキリンビール、アサヒビール、サントリーが焼酎事業に参入しています。アサヒビール、サントリーは九州の蔵元に製造を委ね、自社ブランドとして発売する手法を採っています(※)。サッポロビールのように本格焼酎の本場である九州内に製造拠点として新会社を立ち上げるのは、初めてのケースとなります。

一方、台湾で原酒を製造している『ピュアブルー』のみの販売であったキリンビールも焼酎市場への本格的な参入を発表しています。今後、九州で製造した原酒を使用した商品を発売予定です。

ビールメーカー大手4社の本格参入によってますます競争が激化することが予想される焼酎業界。
九州の各焼酎メーカーにおいては、自社のブランドをよりいっそう育てていくことが必要となるでしょう。

※アサヒビール提携蔵元・・久米仙酒造『島思い(しまうむい)』(沖縄)
サントリー提携蔵元・・・・・壱岐の華『壱乃國』(長崎)、福田酒造商店『球磨焼酎 花』(熊本)、神楽酒造『神楽の舞』(宮崎)、M田酒造『黒丸』『黒丸新酒』(鹿児島)、瑞穂酒造『天龍蔵』、新里酒造『美ら島(ちゅらじま)』(以上沖縄)