平成24年9月6日(木)福岡市内のホテルオークラ福岡にて「第1回 福岡酒類鑑評会」の表彰式と受賞酒披露会が行われました。これに先立ち、同年8月23日・24日に亘りそれぞれ8名の審査員により、厳正なる審査会が行なわれました。
福岡県酒類鑑評会は、県下の酒蔵の切磋琢磨と県産酒のさらなる振興を目的として、福岡県の後援で開催するものです。古来より豊かな大地の恵みのおかげで、名醸地として名を馳せた福岡。福岡の米・麦などを主とした原料、福岡の水、福岡の人が醸し出す福岡の酒を顕彰します。受賞の対象を市販されている酒とすることで、日本の「國酒」、また福岡の「地酒」としての魅力を広く江湖の愛飲家に訴えていくものです。
本年度の鑑評会は、8部門に分けて、市販酒を対象に審査が行なわれました。
清酒の審査では、「秋冬を迎え美味しく飲める秋上がりの酒」を品質目標にして、商品の持つコンセプト、その部門にふさわしい特徴を有し、いかに欠点が少ないかなどの点を重視して評価が行なわれました。本格焼酎の審査では、「長期貯蔵酒等、プレミアム性のある本格麦焼酎を中心に『博多焼酎』の認知度を高めること」を品質目標にして、麦その他の原料による違い、及び常圧蒸留、減圧蒸留等の製造方法の違いによる品質特性を考慮して、個性と香りや味とのバランスがとれているかなどの点を重視して評価が行なわれました。
昨年酒造年度の清酒製造について、今回出品された吟醸酒や大吟醸酒では調和のある華やかな香りを有するものが多数見受けられ、純米酒や純米大吟醸酒は原料米の旨みを活かしつつ、深い味わいを有するものから軽い口当たりのものまで、消費者の嗜好の広がりに対応したバラエティ豊かな出品でした。 本格焼酎では、素直な香味を持ちすっきりとした、飲みやすい製品を目指しているものが多数見受けられ、一方では、個性的な香味を持ち、多様化・差別化を図っている製品も見受けられました。
原料の諸条件や気候の変化に対処し優良な酒類が製造されたことは、製造担当の皆様が、これまで蓄積した技術力の高さを示すとともに、経営者の方々の適切な支援がおこなわれた結果です。その両者のご努力に対し深く敬意を表します。 残念ながら今回賞を逃した製品も、その差は僅かでした。伝統ある福岡県の清酒および本格焼酎が今後共ますます発展・成長することを祈念いたします。
総評(鑑評会報告書より抜粋)
<受賞酒披露会の風景> |
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<蔵の表彰式> |
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<受賞酒披露会 会場の試飲風景> |
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〜受賞されました蔵元の皆様、おめでとうございます!〜
■清酒:出品総数 133点
区分 |
出品点数 |
場数 |
純米大吟醸酒の部 |
32 |
21 |
大吟醸酒の部 |
31 |
21 |
純米吟醸酒・純米酒の部 |
47 |
27 |
吟醸酒・本醸造酒の部 |
23 |
18 |
■本格焼酎:出品総数 81点
区分 |
出品点数 |
場数 |
長期貯蔵酒大麦の部 |
18 |
10 |
長期貯蔵酒大麦以外の部 |
14 |
11 |
一般本格焼酎大麦の部 |
22 |
14 |
一般本格焼酎大麦以外の部 |
27 |
15 |
※その他原料…米、芋、人参、胡麻、蕎麦、酒粕、玉露など
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