焼酎ニュース
鹿児島県、本坊酒造が工場をリニューアルしました : (2004/09/29)
 

鹿児島県、本坊酒造株式会社は、芋焼酎の基幹工場である「知覧工場」(鹿児島県川辺郡知覧町)をリニューアルし、2004年8月24日披露されました。

製造棟1棟を全面リニューアルし、本格焼酎の生産能力をこれまでより1.9倍増の8万3千石に増強したものです。主力の芋焼酎がそのうち3万石を占めています。すでに今年6月から米、麦焼酎の生産は行っています。知覧工場30年にあたる節目の年にさらなる生産体制の強化に努めたものです。

リニューアルにかかわる投資額は10億円とのこと。

  仕込み風景と蒸留器
麹造りの工程には、円盤型の製麹機を採用し、全自動で温度制御や通風や手入れを40時間程度で麹を造ります。仕込みタンクは、二重ジャケットになっており、冷却水は下部からではなく上部から入れ効率の良く冷却させ醪の温度管理を行えます。 蒸留機には新たに常圧タイプで間接加熱の兼用ができる7t蒸留機2機を投入しました。

芋の加工処理については、原料芋は最終的に2連式のブラシ式洗浄で綺麗に洗い選別ライン工程へと進みます。そして1時間に6t処理可能な連続芋蒸し器にかけられます。
 
本坊酒造のメインブランド「桜島」は、ここ知覧工場で造られています。新鮮な芋がいち早く仕込めるという恵まれた土地です。鹿児島産さつまいもを100%使用し、南薩摩で造られた本格焼酎であることを証明する「南薩摩・本格いも焼酎」統一マークと、原産地を示す地図ラベルを裏ラベルに表示しています。鹿児島産芋焼酎のブランド確立を願い、鹿児島だからこそ出せる「風土の味わい」を大切に製造を行っています。

さらに津貫工場(鹿児島県加世田市)の増強も行い、こちらは甕仕込みの増産体制を整えました。明治5年に創業を始めた本坊酒造伝統の工場です。

【本坊酒造株式会社の紹介】
創業は、1872年(明治5年)。本坊松左衛門が父郷右衛門の志を継承し創業しました。年号は明治に変わって間もない混乱の頃、薩摩を代表する特産物である甘藷(かんしょ)を使っての焼酎の製造に着手されました。 鹿児島、知覧、津貫、屋久島、小林と5つの工場で焼酎を造っています。
 
【本坊酒造のホームページはこちら】
http://www.hombo.co.jp/