焼酎造りに携わるようになったきっかけとは?
「もともと私は徳之島の出身で、幼いころからサトウキビ畑に囲まれ、黒糖の匂いがぷんぷんする中で育ちました。しかし、当時はサトウキビだけでは生計を立てられないのが現実。大学生の頃、何か地元に役立つような研究をしたいと思い、栄養学を学ぶ中で黒糖の鉄分に注目して卒論をまとめました。黒糖に含まれる鉄分は通常の鉄分よりも体に吸収されやすい形で存在しています。女性の貧血改善として砂糖の代わりに黒糖を使いましょうという栄養指導を行ったこともあります。
そして大学卒業後は県の職員として働いた後、奄美観光ホテルを経営する渡家の慶彦さん(現社長)と結婚しました。その数年後にホテルが戸田酒造から製造免許を譲り受けることとなり、慶彦さんの父であり、当時社長の博文さんから「黒糖焼酎造りをやってみないか」とお誘いを受け、自分が研究してきたことが活かせることになりました。」
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