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安田 宣久 (やすだ のぶひさ)さん
国分酒造協業組合 杜氏


昭和61年6月(1986年)製造工場新設と同時に入社、製造担当として、当時60歳だった先代杜氏のもと焼酎造りを始めたそうです。入社5年後の先代の杜氏引退と同時に杜氏として製造全般を任せられるようになったそうです。
「麹造り、もろみ造り、蒸留の工程を毎日、品質に差がでないように安定した酒質を目指す単調な仕事ですが、季節に合わせて麹菌、酵母菌をコントロールすることは至難の技だと思います。その日その日を無事に終えることははた目には何も起こらないのでその困難さが分からないと思いますが、それを自覚することが杜氏として焼酎造りの醍醐味だと思います。」ということでした。
  
麹造り、もろみ造りがどんなにうまくいっても最後の仕上げである蒸留に失敗するとすべての苦労が無駄になるそうです。結果よければすべてよしということで麹造り、もろみ造りが思い通りにいかなくても蒸留工程でカバーできることもあるので最後まで気が抜けないということでした。また出来上がった時の感想として、「出来た焼酎には意外な結果が多いので、自分のイメージした味と香りができた時は感動します。」ということでした。
「毎日の暮らしの中でダレヤメ(注)として料理と共に飲まれる旨口焼酎を造ることですが、自己主張のない料理をじゃましない、それでいてしっかりとした存在感のあるライトで華やかな香味の焼酎を目指しています。」ということでした。
 (注)ダレヤメ・・・(疲れをとるための)晩酌という意味の鹿児島弁。
「造り、蒸留の工程で極力異臭、雑味を排除する努力をしています。原料の持つ特徴をピュアな形で焼酎に反映させることを目標にしている。」ということでした。
「昨今、レトロ感覚の焼酎がもてはやされているようですが、焼酎の技術的移り変わりの中でよい技術が残されてそうでないものは取り除かれてきたわけですから、いたずらに過去の技術に執着することは一見、多様性が出て幅が広がった様に見えますが、かえって未来の可能性を切り捨ててしまうことがあるのではと考えています。」と常に前を見据えて焼酎造りに取り組んでいるということでした。

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