お蔵探訪記
高崎酒造株式会社

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高崎 吉弘( たかさき よしひろ)さん
高崎酒造株式会社 専務取締役
 焼酎造りに熱い情熱を持つ、専務取締役の高崎さんにお話を伺いました。
銀行マンから焼酎の世界へ挑戦!

高崎さんは鹿児島市内の銀行に9年間勤められた後、4年前に故郷種子島に戻り、家業である焼酎製造の世界に飛び込まれたとのこと。
「銀行勤めの時代は、数字を処理すれば業務が終了するという仕事でしたが、焼酎造りは一筋縄では通らない。"生きたもの"を造ることの難しさを日々痛感しています。ご存知のように、気候や天候の変動という環境下では、製造上の工夫なしでは完全に同じお酒は造れません。温度管理や酒質検査での気配りが必要なんですね。製造上の理論を理解しても、酒造りには終わりがない。そういった点に面白さ、新鮮さを感じます。この世界に飛び込んで日も浅いので、勉強の毎日です。」

高崎さん
種子島で焼酎を造るということ
  種子島で焼酎を造ることの魅力は何ですか?
恵まれた自然の中、最高の原料で焼酎が造れるということに尽きますね!種子島は全国でも有数のさつま芋の生産地です。土壌はミネラルが豊富で島には深い山間がなく、平らな地形をしている為、日照時間が長く農作物の栽培に非常に最適な場所なんです。
また、種子島は良水にも恵まれているんですよ。高崎酒造では、工場敷地内の地下162メートルの地底岩石の亀裂から湧出する水を仕込み水として使用しています。この水は弱アルカリ性の天然水です。私達の商品はこのような自然環境のもと生み出された"自然の産物"とも言える訳です!
もちろん、地理的に日本本土と離れた状況にある為、苦労する面も多々ありますよ。例えば運賃コストが掛かることが挙げられます。他にも台風による被害があります。悪天候で貨物船が出航しない場合、出荷も足止めを食らい、お得意様にご迷惑をお掛けすることもあります。
しかし、それでも良い商品を造るには、ここ種子島で採れる新鮮な芋や水が必要不可欠なんです!」
高崎酒造 工場
地道に丁寧な焼酎造りを!そして種子島から情報発信を!
 

製造工程における要点とは何ですか?
「貯蔵やブレンドによる酒質の調整が重要という意見もありますが、麹造りと蒸留が焼酎造りの"命"だと思います。焼酎は原酒造りの段階が重要。当社は、麹用の米には様々な品種を試した結果、麹造りに適したタイ産の「破砕精米」を使用しています。シンプルですが、常に美味しいと言われる焼酎造りを続けたいと考えています。
また、意外ですが種子島の焼酎は芋焼酎というイメージが全国的に普及していない印象を受けます。私達の商品を通して、全国の皆さんに種子島が誇る芋栽培や島の魅力について知って頂けたら幸いですね!」

麹米「破砕精米」
地元で飲まれる“地酒”から全国で愛される焼酎へ!
 

将来の夢への意気込みを持たれる高崎さん。今後どのような焼酎造りを目指したいですか?
「私達造り手には、あくまで地元で愛される"地酒"という位置付けをもとに商品を造りたいという想いがあります。まずは最も身近な存在である問屋・酒販店様、消費者の方々を大切にしたい。地元の人々に愛される焼酎であれば、全国の他の地域でも受け入れられると信じています。
島内供給に主眼を置いていますが、近年種子島内の人口が減少していることもあり、消費拡大を図るためにも今後は県外への出荷を増やしていきたいと考えています。地元で飲まれる地酒から、全国で愛される商品となるよう、地道に育てていきたいと思います!」

仕込みの様子
                                                    

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