お蔵探訪記
壱岐焼酎協業組合

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原田 知征  ( はらだ ともゆき)さん
壱岐焼酎協業組合 製造部長
壱岐焼酎の魅力

原田部長にとって壱岐焼酎の良さとは何ですか?
米麹で仕込むことにより、両者の旨さが最大限に引き出せることだと思います。麦の奥深い香ばしさと米の甘み、素材の自然な味わいをそのままに食中酒として楽しめるのが魅力ですね。二つの原料が互いの味を引き立てて完成するのが壱岐焼酎です。」

原田製造部長
花酵母仕込みへの挑戦
 

花酵母焼酎造りに挑戦された経緯は?また製造上難しい点はありますか?
私の母校の東京農業大学の恩師、中田久保教授から焼酎用に譲り受けたのがきっかけでした。花酵母はもともと清酒用の酵母として見つけられたもので、焼酎で使用するには麹が造り出す酸に対して抵抗力が低く発酵力が弱いので困難とされていました。花酵母焼酎を完成させるまでに様々な課題がありましたが、研究・試作の積み重ねによりに、商品化に至りました。
花酵母はモロミ管理が最も重要です。モロミの温度が高すぎると香りが飛んでしまうため、低温でゆっくりと時間をかけて仕込まなければなりません。温度管理には特に細心の注意を払います。こうすることで華やかな香りと優雅な味わいが生まれるんですよ。」


花酵母について語る原田製造部長
蔵人の責任 原料に最適な環境づくり

焼酎を製造する上で最も気をつけていることは何ですか?
人間に快適な環境があるのと同様に、麹や酵母にも働きやすい快適な環境があります。作業場の衛生面には気を配りますね。また酵母の培養や麹の繁殖環境での温度管理は細心の注意を払っています。せっかく良い原料を使っても酵母や麹の力が発揮できないのでは台無しになってしまいます。彼らが良い働きをしてくれるよう、より良い環境を整えることが蔵人の仕事であり、責任だと思っています。」


製麹状態を確認する原田製造部長
試行錯誤してベストな酒質を追求する
 

原田製造部長は様々な試みをされているそうですね。
「環境造りや製造管理など毎日変わらず続けることは大切です。しかしその中でも、仕事の合間で何か新たなことを試みるようにしています。例えば泡盛の酵母で仕込んだり、通常とは違う蒸留方法で試してみたり・・・想像とは違う発見もあり驚きの連続です。
現状に甘んじて毎日同じ作業を繰り返してばかりいては何も新しいものが生まれません。絶えず守り続けることと新しく変えていくこと、この両方が大切だと思います。もっとお客様の期待に応えたい、もっと美味しい焼酎を飲んで頂きたいという気持ちで、日々より良い酒質を模索しています。」


貯蔵状態を確認する原田製造部長

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