小牧醸造株式会社

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長田 勝(ながた まさる) さん
壱岐の華 代表取締役社長

現在、壱岐焼酎を全国に広める為に幅広く活動を行っている長田社長。造りは息子さんである専務に任せてはいますが、それでもついつい気になって口をはさんでしまうそうです。以前、焼酎鑑評会の鑑定員を13年務めていらっしゃって、焼酎の味、香りに対しての評価は人一倍厳しい長田社長。そんな社長が焼酎造りにおいてこだわる点が「香り」です。「食物、飲料の造りの第一条件は良い『香り』を作り出さなければならない所にあります。嫌な『匂い』の状態にならない様常に心掛けています。」長田社長は何度も強調しておっしゃいます。「『香り』を作るのです。『匂い』ではダメなのです。」
 
ここ壱岐では玄武岩層で磨かれた天然地下水が豊富です。ミネラルが多く、発酵を妨げる鉄分が少ないという水質をもちます。「本当に水の質がいいんです。加工せずにそのまま使えます。水も原料ですから非常に重要なんですよ。うちでは蒸留が終わったらすぐ割水して貯蔵します。そうすると水とよく馴染んで旨みのある焼酎ができます。」通常、仕込みの際使われる水の量は原料に対して約120%だそうですが、壱岐の華では160%ものの水を使って仕込んでいるそうです。
社長の東匡子さん
「焼酎造りをしていて喜びのほうより悩みの方が多いですね(笑)何時の年代でも悩んでばかりです。」と笑っておっしゃる長田社長。「どんな焼酎が受け入れられるのか」日々考えていらっしゃるそうです。「生産者が精魂込めて造ったものか?大量消費する年齢層の好むものか?商売的に進むべきか?文化財的なもので良いのか?等悩みは様々です。」甲類焼酎がブームである時に、「壱岐の華」の焼酎をどの方向で造っていき、売っていくべきか非常に迷ったそうですが、最終的には常圧蒸留にこだわった焼酎を造り続けていこうと決心をされたそうです。「常圧蒸留は原料そのものの旨みが出ます。うちの特徴が出る為、他所と同じ味になることはありません。差別化をはかる意味でも、決断に間違いはありませんでした。」
 
平成12年に蔵を全面改装して、全国で4台目という全自動製麹機を導入したのも、常に自分の理想に向かってチャレンジし続ける社長の姿勢を伺う事ができます。「理想の製品を造る為には、設備、機械、器具、等が自分の望むものに適合したものにしなければ出来ません。設計屋、機械屋が考えたのではなくてですね。ですから、これまでの知識と経験を全て集結させ、自分自身で工場、機械の設計に携わりました。」確かに、この蔵は全てが計算されています。「焼酎造り」を熟知しているからこそ成せる技なのでしょうね。

そんな長田社長の理想とする焼酎は?とおたずねしたところ「常圧蒸留の製品で芳醇な香り、糖ではない麹の成分から出る甘味のある焼酎でありたいですね。」とのこと。また「自社の製造可能な量の販売量を目的としています。」と、その販売政策についてもこだわりを持っています。自分が納得する商品を一番美味しい時に飲んでもらいたいという、社長の気持ちが表れているような気がしました。

長田 浩義(ながた ひろよし) さん
壱岐の華 専務取締役

壱岐の華の四代目である長田専務。焼酎造りの醍醐味を「愛情と手間を加えて、麹やもろみを育てることは他の動植物や大げさに言えば子供を教育することと同様の有意義さがあります。」とおっしゃっいます。また、焼酎造りの工程管理を徹底する為に蔵の一部を改造して住居にしたそうです。「一つ屋根の下で麹やもろみと寝起きを共にしています。仕込みの時は夜目が覚めてしまい、ついつい様子を見に行ってしまうんです。夜中に明かりがついているのを近所の方が見て『あぁ今年も焼酎造りが始まったな』と思うらしいんですよ。」と長田専務。愛情と手間をかけてこそより美味しい焼酎が出来上がるのでしょうね。
杜氏の前村貞夫さん
 
「壱岐の地形、気候、土壌、水質などのあらゆる環境条件及び伝来の技術、製法そして気質や味覚を表す人的要因によってこの島でしか醸すことの出来ない『風土酒』を目指したい。」と力強いお言葉。現在も日々研鑚と努力を重ねてよりよい品質の焼酎を醸し出しています。「昨今、甲類に似た無味無臭な麦焼酎が多い中、常圧蒸留にこだわり、あくまで米麹の風味と大麦の香りを活かし、原料の特性を追及した焼酎を造り続けたいと思っています。」
「古代アラビアで生まれ大陸を渡った蒸留酒が半島と日本をつなぐ島に根ざし一つの文化になりました。悠久の蒸留酒の流れの中で育まれた壱岐焼酎は、清酒とは一味違った日本の酒『日本酒(にっぽんしゅ)』です。ぜひ一度ご賞味下さい。」

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