沖縄本島中部、読谷村(よみたにそん)に建つ有限会社比嘉酒造は、創業1949年、年間1万石を生産する県内で2番目に大きい規模を誇る蔵元です。 |
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比嘉健代表取締役社長が名付け親だと言う泡盛『残波』。村内の残波岬に打ち寄せる波が織り成す勇壮な光景を見て思いついたそうです。この波のように、力強いお酒にしたいという想いが込められています。 一昔前、泡盛と言えば「飲みにくい」「クセが強すぎる」という悪いイメージが横行していたとのこと。そのような中、発売された『残波』は従来のイメージを払拭するため、また女性に好かれるお酒を意識して開発されました。フルーティーな香りとすっきりした飲み口が特徴です。 比嘉社長が蒸留器を改良、工夫を重ね『残波』を造り出しました。発売当時は、「水っぽい、酒ではない」という批判を受けることもあったそうですが、「色々なタイプの泡盛があって良い!」と言うのが比嘉社長の考え。泡盛愛好人口の掘り起こしを狙って造られました。 |
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沖縄では『残波』のテレビコマーシャルがオンエアされています。そこには居酒屋で女性たちが楽しく飲んでいる姿が映し出されています。 『残波』のコンセプトは女性に飲んで欲しい、またみんなで集まった時に飲んで欲しいお酒。沖縄では、夜遅くまで賑やかに飲むことが一つの文化となっている側面があります。 また、「残波」は上品な味であることから、芸能人にも愛飲家が多数いるとのことです。 |
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沖縄県では酒税軽減措置により、泡盛の酒税率が本土より35%低く設定されています。軽減税率の措置は、沖縄が本土に復帰する前、酒税が本土より低かったため、激変緩和措置として県内に出荷される酒類を対象に導入されました。この制度は、本土に復帰した1972年に5年間の時限措置として始まり、これまでに7回に渡り延長されてきています。 しかし、次の時限措置が切れる3年後にはこの制度はいよいよ廃止になると多くの泡盛メーカーは予測しています。沖縄は、酒類のほか、ガソリン、電気といったライフラインにおいても特別措置が適用されています。本土より安いそれらの価格が当たり前と思っている地元住民も少なくないそうです。3年後、泡盛の価格が上がれば間違いなく他の酒類との競争は激しさを増します。 「ザンパ」蔵元では、3年後、またその先を見越した長いスパンで泡盛造りを行おうとしています。 |
●お蔵見学できます | |
【住所】〒904-0324 |
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●比嘉酒造までの道のり | |
那覇市より車で約1時間。 |
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●お蔵訪問する前に | |
お蔵訪問のための基礎知識を学びましょう。 お蔵訪問トピックス |