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元々は清酒杜氏だったという、藤居酒造の杜氏、小川登さん。大分県は元来清酒圏であり、焼酎造りは副業的に行われていましたが、昭和50年頃麦焼酎の産地として一躍有名になりました。麹も麦から造る、100%麦焼酎、大分麦焼酎の誕生です。清酒造りの繊細さ、緻密さを知っているからこそ、美味しい焼酎が造れるのです。「焼酎は造った事はありませんでしたが、清酒と同じ様に米焼酎を造ったんですね。それが鑑評会で入賞しました。それから麦焼酎を造るようになったんです。」と小川杜氏。現在では、年間製造石数、焼酎20,000石、清酒20,000石を誇り、焼酎は藤居酒造の大黒柱としてその名を広めています。 | ||
「藤居酒造は創業以来130年の歳月を経ております。また、屋号を「万力屋」といいます。これは皆様の助けによって酒を作らせてもらっているということです、その意味から当社の酒造りは和を大切にしております。和がなければ良い酒は出来ません。」とおっしゃる小川杜氏。その心は今も尚しっかりと受け継がれていました。 | ||
「焼酎造りにおいて一番重要なものは、原料と水ですね。その質によって、味がかなり左右されます。当社は、最高の原料と水を使っています。二番目に重要なのは、やはり麹造りです。浸漬(しんせき)・蒸麦(むしむぎ)が大切です。」 「浸漬」とは、麹用の麦を、洗った後、水分を吸収させる工程です。その後、その麦を蒸す「蒸麦」を行い、種麹菌が糖化と酸化を行う為に最適な状態にします。良い麹を造る為に、その原料処理に関しては細心の注意を払っているのです。 |
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「皆さんが焼酎を飲んで美味しいと感じてくれる時が一番嬉しいです。」 | ||
藤居酒造は、代表銘柄の麦焼酎「豊後の里」がよくその名を知られている。一方、「こだわり」として商品展開をしているのが長期貯蔵酒「時の旅人」である。 「フルーティな香り、飲んで美味しく、後口すっきりと三拍子揃ったのが当社の『時の旅人』。特に古酒をブレンドし、割り水後、一定期間タンクに寝かせ、詰口した貯蔵酒が評価を頂いております。」 「麦焼酎の『時の旅人』は、3年以上熟成させたものを明治土蔵で樽囲いし、独自の手法でブレンドしており、まろやかで深い味わいです。米焼酎の『時の旅人』は、山中の洞窟にて甕囲い。華やかな吟香と深い味わいです。」どんな料理でも良く合うとのこと。ぜひ皆さん一度飲んでみて下さいね。 |
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「私は酒造りが一番好きです。皆様に喜ばれる良い焼酎を造ります。今後も宜しく御願い致します。」 |
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