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【お蔵探訪記】喜多屋に行って参りました!~その1~

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2024年6月7日、福岡県八女市 喜多屋に行って参りました!

福岡県の南部に位置し、九州一の穀倉地帯筑紫平野の南部、八女(やめ)市に株式会社  喜多屋はあります。

文政3年(1820年)創業の日本酒(地酒)と本格焼酎の蔵です。

「喜多屋」とは、創業の際「酒を通して多くの喜びを伝えたい」との志のもと名づけられたもので、創業以来「主人自ら酒造るべし」という家憲を踏襲して、蔵元と技術者と蔵人が技術と経験を生かし情熱をこめて酒造りを行っています。

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IWC(インターナショナルワインチャレンジ)やKura Master など国内外のコンテストで数多くの受賞歴がある、喜多屋の清酒や焼酎。

今回は蔵や工場を見学させていただき、木下宏太郎社長に商品の品質管理の取り組みや、喜多屋の新たな挑戦であるジャパニーズウイスキー事業についてお話を伺いました。

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ご案内いただいた、木下宏太郎社長。こちらは昭和47年開発、酒類業界で最初の減圧蒸留機です。

★★★ ★★★

蔵の2階へ上がり、清酒の仕込みタンクを見せていただきました。

〇仕込みタンク

次期8代目蔵元木下理紗子さんが中心となり開発した「KR酵母」使用の仕込み中タンクなどがずらり。清酒のタンクを見せていただくのは初めてです。

こちらはお伺いした前日に留仕込み(2回目の仕込みの後、最後の麹と蒸米、水を入れること)をしたばかりだそうです。

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まだあまり発酵していませんが、KR02酵母の特徴であるパイナップルのような香りやバナナのような香りがします!

これから発酵がすすむと蟹が砂浜でポコポコふいてるみたいな小さな泡から筋泡(すじあわ)、大き目の泡へと変化していくのだそうです。

こちらは先ほどのタンクより1週間ほど前に留仕込みしたタンク。

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酵母が違えば香りも違い、パワフル!

大き目の泡がいくつも見えます!
ポコポコと音がして「生きているんだなー!!」と思いました!

〇上槽機

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1枚1枚ろ板を清潔に保っています。

仕込み後の清酒の熟成醪から生酒を搾る工程を上槽(じょうそう)といい、上槽機で清酒と酒粕に分けられます。

こちらは薮田式自動醪搾機です。樹脂板のろ板を清潔に保ち、冷蔵のまま搾ることで喜多屋の清酒の美味しさが保たれています。

〇サーマルタンク

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ずらりと並ぶのは、冷却装置付きタンク「サーマルタンク」です。冷蔵管理や温度調節がされています。
1つ1つが大きいでですね!
(パックや瓶で何本分になるでしょう・・・?!)

〇ポットスチル

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ウイスキー蒸溜器の「ポットスチル」

こちらは、ウイスキー蒸溜器のポットスチル。銅製で、マッシュタンで麦芽を糖化したもろみを2回蒸溜し、喜多屋の「ニューポット」が作られます。

ポットスチルはヘッドや、アームで味の違いや個性が生まれるそうです!
いろいろ見て勉強して、違いが分かるようになりたいですね!

ゆくゆくは「喜多屋 八女蒸留所」を開設し、もう一基置きたいと木下社長。

〇樽貯蔵庫

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アメリカンホワイトオークの樫樽が並び、焼酎とウイスキーが熟成されています。

ウイスキーはノンピート、ライトピート、ミディアムピートの3種のシングルモルトウイスキーが5年熟成され、原酒が2029年に完成するそうです。
どのような味わいになるのでしょう、楽しみですね!

〇ボトリング

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喜多屋の商品はほとんど搾った後1週間から10日で瓶詰めされるそうです。クリーンルームで充填され、パストライザー(充填後殺菌)などの最新鋭の設備をもつ瓶詰工場でボトリングされお客様に届けられています。

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次はいよいよ、喜多屋自慢の清酒や焼酎を試飲します。
~その2~へ続きます!