特産品は地酒で ~大分 豊後地魚編~

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地酒の最大の特徴は、その風土ごとに表れる個性ある味わいではないでしょうか。
その土地の水、原料、気候そして食文化。
これらの要素によって育まれた地酒はその地の特産品と相性が良いことは言わずもがな。

そこで、今回は大分の代表名酒と特産品の相性についてご紹介いたします。

大分は全国的にも評価が高い、新鮮な海の幸が豊富で知られる県。
いまやブランドとなった関サバ、関アジが獲れる佐賀関があることでも知られていますよね。

他にも、城下カレイやフグ、ハモ、太刀魚といったたくさんの海の幸に囲まれています。
大分で獲れるこれらの魚は共通して、淡白でありながらも肉厚・弾力・甘みが特出していると言われます。

フグ刺し

さて、そんな大分の銘酒と言えば。

新鮮な魚で有名な国東市に蔵を構える萱島酒造さん。
1873年(明治6年)創業以来、代々「品質主義」を標榜し、時代の風潮や流行に流されることなく、あくまでも手造りの良さと清酒本来の旨さを貫いてきた蔵として、地元の厚い支持を得ています。

こちらの代表銘柄「西の関」と言えば、全国のお酒好きは皆さんご存知なのではないでしょうか。
西日本代表のお酒を目指し【西の横綱】という意味で名づけられた「西の関」。
(当時は「横綱」という位はなく、大相撲の最高位は「大関」だったそうです。)

そんな【西の横綱】「西の関」は、特徴的な濃厚な旨味をもつお酒。
地元の魚に合うように意識され、やや甘口の「西の関」が生まれました。

さて、ではこの西の関とお魚(の食べ合わせはいかに。

西の関上撰

今回は定番中の定番、「西の関 上撰」をセレクト
軽やかな旨味が、さっぱりとして繊細な薄造りの味わいを邪魔することなくお互いを生かしあっています。

甘味と旨味が見事に調和した西の関
今回はポン酢でしたが、九州特有の甘口さしみ醤油にもピッタリだろうと直感。

「西の関」は、九州の土地で生まれ、昔から変わらない旨さを持つ地酒。

ぜひ、その土地ならではの味わいを堪能されてみてはいかがでしょうか。