甑

【お蔵レポート】三和酒類 虚空乃蔵に行ってきました。その3 蒸米レポート編

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前回レポートした、洗米を次の日朝から大きな甑(こしき)で蒸していきます。

周囲は、朝ごはんのような美味しい香りに包まれました。

蒸米
蒸しあがったお米は、上から麹米。下の層には掛米となるお米が。

掛米
掛米は一層で約数百キロ。あまりの重量にクレーンで持ち上げます。

もちろんお米は熱々。断熱の分厚い手袋で麹米を冷ましていきます。
麹米冷まし作業

このとき、蒸し具合を確かめるために行うのが「捻り餅」。捻ったり、食べたりして給水率を確認します。
「うん!最高!」と杜氏さんの嬉しそうな声が響き渡りました。
捻り餅

わたしも一緒につくってみた捻り餅。炊いたお米と違って硬さの残る蒸米は、なかなかの力が必要に。
捻り餅作ってみました

ある程度の温度になった蒸米は、次々と麹室に運ばれて行きます。
麹室に運ばれるお米

麹米を放熱するために均一の高さに広げる作業、私も参加させていただきました!
麹室での作業
麹室の中は、室温が30度以上。重量のあるお米を広げる作業は中々の重労働。

蔵人の皆さんも
「日本酒造りやっていたら、痩せますよ」と。羨ましいです。

蒸米は温度管理されながら35度くらいになるまで静かに寝かされます。
麹菌をふりかける「種付け」。
麹菌はとても繊細です。慎重に作業が進められます。

種付け

ちなみに、清酒造りに納豆菌は大敵。蔵の皆さんはもちろんご家族も納豆を召し上がらないそうです!

この後、均一に麹菌がつくようにしっかりと揉み込まれ、徹底した温度管理の中、静かに麹が出来上がるのを待ちます。

そして、掛米となる蒸米はその重さからクレーンで運ばれ、お米を冷ます機械へ投入されます。

クレーンで運ばれる掛米冷却機

機械を通って冷まされた掛米は、醪(もろみ)の中へ。

掛米を醪に投入
醪をかき混ぜる作業はこれまた一苦労。櫂棒を持ち上げるだけでかなりの重さに、早々にリタイアしてしまいました。
さすがの蔵人さんは、慣れた手つきで櫂棒を操っていました。
蔵人さん

麹米、掛米を見ていて、その量に驚き。
お酒を造るのには、本当に大量のお米が必要なんだと改めて実感しました。

さて、次は製麹と酒母造りに参加させていただきました! 
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酒造り体験を終えて